集中治療分野での呼吸理学療法の新たな可能性
ICUにおける呼吸リハビリテーションの内容は非常にシンプルであり、体位管理および排痰を中心とした気道管理、離床を目的とした関節可動域練習や筋力強化練習、そして端座位・起立および歩行や日常生活動作練習を軸としている。一方で、内容は非常に単純であるものの、リハビリテーションを行うための病態評価には高度な知識と判断が求められる。また、リハビリテーション専門職の専従化は、呼吸管理の質およびリハビリテーションアプローチの向上に繋がり、従来よりも専門性の高い重要な位置づけを獲得できる可能性が示されている。本企画の目的は、シンプルであるが新たな可能性を秘めたアプローチやICUでのスタッフ専従化がもたらす新たな可能性について理解を深めることである。