ICUにおける高齢重症患者への対応力向上に向けて

人口構成比の変化や治療および治療環境の整備等により、ICU入室患者の高齢化は進んでいる。今後はさらに入室患者の年齢や占める割合は増加するであろう。高齢重症患者のICU管理においては、脆弱な身体機能に加え、記銘力や認知機能の低下、何らかの支援が必要な家族・生活の状況、そして、治療選択への意思決定状況等を総合的にとらえ、個々に応じて対応する力が医療チームには求められる。ICUに入室する高齢重症患者への対応の視点、具体的対応等を検討し、対応力向上に向けて考える機会としたい。